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フライト情報を自動応答で提供。着信件数倍増、オペレータ負荷も軽減
成田国際空港株式会社様 導入事例
成田国際空港様では、電話問い合わせの大半を占めるフライト情報の提供に音声応答システムを活用し、高い成果を上げています。受付窓口であるテレホンセンターの応対件数は、導入前に比べ倍近い数字となっています。さらに、合成音声による案内を録音音声に変更することで、「聞き取りにくい」という利用者の不満も解消しました。
[ 2004年6月15日掲載 ]

平山 康弘氏
成田国際空港 空港運用本部施設保全部 情報通信グループ 副主幹

岡田 建也氏
成田国際空港 空港運用本部施設保全部 情報通信グループ 主席
1日500便近くが離発着し、年間の利用者数約3,000万人・貨物取り扱い200万トン超を誇る成田空港様。その設備全般の設置および管理を手がけてきた「新東京国際空港公団」は、今年4月、完全民営化へ向けて「成田国際空港株式会社」(NAA)として新たなスタートを切りました。
成田国際空港様の事業にとって、施設の利便性向上は重要なテーマの1つ。そして、これを実現するには、空港利用者への情報提供サービスも欠かせない要素となります。
その一環として、同社では開港当初から、電話によるフライト情報や施設案内、館内呼び出し、拾得・遺失物等の各種問い合わせに対応する「テレホンセンター」を設置しています。オペレータ席のPCは、空港内の専用ISDN網(NAA総合通信網)により各種情報データベースと接続されています。特にサービスのコアとなるフライト情報については、各航空会社からの入力データをリアルタイムに更新し施設内の表示端末に配信する「フライト・インフォメーション・システム」(FIS)とリンクし、迅速で的確な情報提供を可能にしています。
しかし、空港利用者の伸びに伴って問い合わせ数も増え続けました。同センターでは外線7回線・オペレータ7名まで拡張しましたが、「電話がつながりにくい」という苦情が多く寄せられるようになりました。
そこで同社は、テレホンセンターのシステム納入ベンダーである富士通に相談し、電話トラフィックや問い合わせ内容に関する調査を実施。その結果をもとに、1999年4月、IVRによる自動音声応答システムを導入し、課題を解決しました。システム構築にあたっては、株式会社富士通アドバンストソリューションズが担当しました。
音声応答で着信の7割をカバー、オペレータ対応件数は半減
「実は当初、オペレータ席を増やそうという案もありましたが、当時行った調査で話中率の偏りが大きかったため、費用対効果の面で適切ではないと思いました。そのうえで、フライト情報に特化した形であれば、自動音声応答で対応できると判断しました」と、成田国際空港 空港運用本部施設保全部・情報通信グループの平山康弘副主幹は語ります。
その調査結果によると、テレホンセンターの話中率は11時台が4割超と突出し、その他の昼間の時間帯は1~2割でした。そして、話中率がほぼ0%に近かったのは、21時~翌朝8時台までで、ほぼすべての着信に対応できていました。また、問い合わせ内容に関しては、その多くがフライト情報で、その比率は実に8割以上もありました。
テレホンセンターに導入された自動音声応答システムには、富士通のIVRソフト「Voice Script」を採用。併せて、外線数も16回線に増やしました。
利用者がテレホンセンター(フライト・インフォメーション)に電話をかけると、音声ガイダンスが流れます。ここで、問い合わせがフライト情報か、その他の内容あるいは英語による案内が必要かを選択します。フライト情報は、テキストスピーチによる合成音声あるいはFAXで提供され、それ以外の用件の場合はオペレータに転送される仕組みです。
自動音声応答システムの効果は即座に表れました。従来、オペレータのみで対応していた場合の電話受付件数は月間8万5000件程度、99年3月で約9万件でしたが、翌4月には一気に約12万5000件まで増え、この中でオペレータが応対した件数は5万件を下回りました。また、99年10月に行った調査では、自動応答で完結できた着信が全体の約7割という結果も出ています。
テレホンセンター取扱件数(月間)グラフ

NAAテレホンセンター音声応答システム構成図

録音音声の組み合わせで聞きやすい情報を提供
平山副主幹は、「電話がつながらないというお客様の不満を解消できただけでなく、オペレータの負荷軽減も実現できました」と、自動音声応答の成果を高く評価しています。ただし、課題もなくはありませんでした。合成音声での応答に対して「聞き取りにくい」という意見が寄せられたことと、音声ガイダンスが「長い」「分かりにくい」という指摘があったことです。
成田国際空港様では2003年4月、これらの問題を解決するためのシステム改善を行いました。
応答音声については、録音した肉声に切り換えるとともに、提供情報の作成に工夫を凝らしました。成田国際空港 空港運用本部施設保全部・情報通信グループの岡田建也主席は、「フライト情報の構成要素は、航空会社名、便名、発着地名、発着時刻、天候等の遅延理由……と多岐にわたります。そこで、これらの要素を細分化し、1,500にも及ぶ定型のWAVEファイルとして整理。FISから送られてくるデータをもとにWAVEファイルを自動で組み上げる仕組みにしました」と説明します。
これと併せて、音声ガイダンスのフローも見直しました。具体的には、フライト情報へのアクセスをよりスムーズに行えるよう、最初のガイダンスで「出発予定時刻」「到着予定時刻」を選択できるようにしました。
こうした変更によって、利用者からクレームはほぼ皆無になりました。加えて、岡田主席は、「テレホンセンターの受付件数に占めるオペレータの対応率もシステム改善前より5%程度下がりました。つまり、オペレータの業務負荷をさらに低減できる結果となったのです」と語ります。テレホンセンター業務における音声応答システムの貢献度は、ますます高まるものと考えます。
【成田国際空港株式様 会社概要】
| 所在地 | 千葉県成田市成田国際空港内 |
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| 設立 | 2004年4月(前身の新東京国際空港公団は1966年7月設立) |
| 代表取締役社長 | 黒野 匡彦 |
| 資本金 | 1千億円 |
| ホームページ | 成田国際空港株式会社 ホームページ |
【ご紹介した製品】
音声・Fax自動応答システム「VoiceScript2000」
音声認識機能を搭載した電話・Fax応答システムです。
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。


