「GLOVIA CRM/FASTSFA KM+」により“営業活動の見える化”
お客様起点のビジネスを実現
営業前線で何が起きているのかわからない。多くの経営層が抱える切実な課題の一つだ。電線・ケーブルの専業企業として70年以上に渡り活躍を続ける沖電線では“営業活動の見える化”に取り組んでいる。そのベースとなるSFAツールには「GLOVIA CRM/FASTSFA KM+」を採用。導入に合わせて設定した数値目標、見積りと開発依頼案件、新規顧客の前年比25%アップも達成し、技術部門との連携、科学的売上予測など次に向けた展開が進められている。
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電線・ケーブルの専業企業として70年、高度ネットワーク社会で活躍分野が拡大

沖電線株式会社
営業本部 営業企画部長
篠原 信幸 氏
現代社会に不可欠な電気と情報を伝える、電線・ケーブルはまさに社会の生命線である。1936年に沖電気(現在の沖電気工業)から分離独立し創立された沖電線は70年に渡り、電線・ケーブルの専業企業として日本の成長とともに歩んできた。高度ネットワーク社会を迎えた現在、産業・民生機器、情報通信・ネットワーク、FA・メカトロニクスなど同社の活躍分野は多岐に渡り、フレキシブル基盤など電子部品事業にも力を注いでいる。
同社の強みは、創業以来培ってきた経験や実績をベースにデザイン&デリバリー(設計から製造まで)を重視した体制で、独自の技術や製造ノウハウを展開している点にある。また、高屈曲性・柔軟性に優れたロボットケーブルや、小型・高密度実装に対応する多層フレキシブル基盤など、次世代産業の可能性を拓く研究・開発にも積極的だ。
安定して企業活動を続けてきた同社だが、バブル景気崩壊後の長引く不況、グローバル化、さらに、近年の銅をはじめとした素材価格高騰の長期化など、厳しい企業環境のもと2001年頃から売上に陰りが見えてきた。
「世の中全体の景気低迷に加え、2002年には国内インフラ整備も一段落した通信用光ケーブル事業から撤退したこともあり、売上は2000年をピークに落ちはじめました。その一方で、生産部門の見える化など様々な業務改革により無駄のない経営基盤づくりが行われました。2004年に、次の経営課題として着手することになったのが“営業活動の見える化”です」と、営業本部 営業企画部長の篠原信幸氏は当時を振り返る。
営業本来の活動を活発化することが、SFA製品の選択条件
売上不振の中、営業の前線で何が起きているのかを知りたい。経営層の要求に応えるために、当初、簡易Webソフトなどを使って簡単な営業情報の共有化を行っていたが、「大変なだけで何もいいことはなかった」と、篠原氏はいう。「それで、見えることにより何がいいのか、という原点に戻って考えてみることにしました」(篠原氏)。
売上につながらない限り、見えたところで意味はない。しかしツールを入れたから売上が上がるほど単純でもない。同社における見える化のメリットについて「お客様から情報を入手し、それを開発・設計に活かし、そのアウトプットとして受注に結びつけていく。営業本来の活動を活発化していくための見える化です」と、篠原氏は説明する。
こうした考えに合致するツールとして複数のSFA製品を検討した結果、選択されたのが富士通の「GLOVIA CRM/FASTSFA KM+」だった。その理由について篠原氏は3つのポイントを挙げる。「まず「FASTSFA KM+」は操作性や画面の動きも含めて非常に軽く、利用する営業にとって敷居が低いということ。次に、携帯電話を活用でき、いつでもどこでも入力ができること。そして、SFAを起点として入力しておけば情報が伝達され、答えが返ってくる仕組みを実現できること。単に営業活動を把握するためだけでなく、営業の情報発信を支援するツールとしての側面も選択理由の一つです」(篠原氏)。
今回の導入では営業部門主導も特長の一つだ。「創業以来培ってきた営業スタイルを活かしたい、という思いに富士通なら応えていただけると確信できた点も大きいです」(篠原氏)。
システム構築では携帯電話の活用におけるセキュリティがテーマに

沖電線株式会社
情報システム部 システム第一課長
松永 浩明 氏
2006年1月、経営層から内諾を得た段階で作業は進められた。実際に稟議がおりたのは06年の2月末。06年4月には第一段階のシステムが稼動し、7月には第二段階として携帯電話の活用がスタートした。タイトなスケジュールではあったが、実際に利用する営業部門と、システムを構築する情報システム部門がそれぞれの役割を明確に担う体制で取り組んだことが短期間導入を成功に導くバックボーンとなった。
導入がスムーズに進む中、ただ一つ課題となったのが、携帯電話の活用におけるセキュリティだった。OKIグループとしてのセキュリティポリシーに合わせる上で、携帯電話用に特化したサーバとはいえ外に置くことに対し非常に神経を使いました。富士通のSEの方にもいろいろとご協力いただきました」と、情報システム部 システム第一課長の松永浩明氏は語る。
携帯電話の活用では置き忘れなど情報漏洩面の課題も見逃せない。「指紋認証ログイン機能や、遠隔操作により携帯電話の情報が消去できる機能など豊富なセキュリティ対策機能を活用し、忘れても問題がないよう高度なセキュリティレベルを実現しています」(松永氏)。
上司や関係部門への連絡もよりタイムリーかつ効率的に

沖電線株式会社
営業本部 営業部 電線営業課長
坂本 雄司 氏

沖電線株式会社
営業本部 営業企画部 営業企画課長
林 秀人 氏
SFAを導入して10ヶ月が経った。今回の導入は顧客ニーズを掘り起こす「発掘」に重点を置く同社の営業本部方針とも重なる。「発掘のために、とにかくお客様の声をあげようと、各営業はSFAに入力しています」と、営業本部 営業部 電線営業課長の坂本雄司氏は話す。顧客情報を確実に顧客の声で表現するために、訪問記録は項目選択と自由記述で行える。プルダウンメニューや携帯電話の活用により、手間をかけずにいつでもどこでも報告が行え、見積り、クレーム、試作依頼など発信情報はすべてSFAポータルから入力できる。
数年前から行っているエリア戦略にもSFAは威力を発揮している。「従来、各営業は手書きや細部に渡る入力など、エリア戦略を行うための作業に手間を要していましたが、SFA一つに集約することで効率的になり、上司や関係部門への連絡もタイムリーに行えるようになりました」と、営業本部 営業企画部 営業企画課長の林秀人氏は効果を語る。
営業が訪問の計画を立てる際も、過去の履歴を参照しながらスケジュールが立てられる上、各自の行動計画をグループのみんなが把握できる。さらに、得られた情報をもとに攻めの営業を全員で考えることも可能になった。外出の多い営業のコミュニケーションツールとしての効果も大きい。坂本氏は「担当がSFAに入力しておけば上司はいつでも適切な指示やアドバイスを行えます。また、お客様が話した言葉をそのまま上に伝えられるため、例えば課長が気づかないことでも、部長や技術部門などが見てピンとくることにより、受注につながる可能性が拡大する点も大きなメリットの一つです」と、評価する。
SFAをベースに見える化から科学的営業へ、
同社ではSFAの導入に合わせ、「発掘」における具体的な数値目標として、見積り、開発依頼案件、新規顧客開拓数の前年比25%アップを掲げ、これを実現。営業活動を活発化するSFAとしてのベースは確立でき、次の展開として関連事業部との連携強化が進められている。
「技術や設計にとってもお客様の声は非常に貴重な情報です。製品原価や試作品などの依頼事項をSFAから発信する際、その背景がわかるように、現在、富士通に改善していただいています。今後も、さらに連携機能を強化していきたいと考えています」(林氏)。 他部門との連携強化は入力徹底の面でも効果がある。つまり、「SFAポータルから入ることが業務の一つになっていく」(篠原氏)。
見える化から科学的営業へ、新たなテーマも経営層から提示された。「従来、売上数字などは営業のKKD(勘、経験、度胸)が加算された数字となっています。科学的というのは、お客様との商談の際、出てきた数字をオポチュニティ(営業案件)という項目でSFAに入力し、営業全体のオポチュニティをマクロ的に統計処理することによりKKDを排除した売上を予測しようというものです。こうした展開はすべてSFAをベースに考えています。今後とも富士通にはさらなるご協力をお願いしたい」と、篠原氏は期待を込める。
「地球環境にやさしく、人とシステム、システムと機器などを“結ぶ”商品・サービスを提供することにより、広く社会に貢献する」同社の事業理念のもと、高度ネットワーク社会の可能性を広げる企業活動を「GLOVIA CRM/FASTSFA KM+」が支えていく。
パートナーメッセージ
株式会社富士通東北システムズ
ソリューション開発統括部 パッケージソリューション部 プロジェクト課長
工藤 嘉英
今回の沖電線様へのFASTSFA KM+導入は意思決定から導入までがほぼ1ケ月とかなりタイトなスケジュールで実施されました。富士通としても通常であればお断りせざるを得ない状況でしたが、FASTSFA KM+が推奨する「小さく入れて大きく育てる」という導入コンセプトをご理解いただき、ステップを踏む導入形態を受け入れていただけたこと、またその導入方法を社内の経営層、営業現場、システム部門まで周知していただいたことで短期間での導入を実現できました。
また、SFAシステムの導入で起こりがちな現象として、実際に利用する営業現場からの要求への対応を重視するあまり費用や時間を浪費してしまうケースや、逆に現場のニーズを聞かなすぎて利用されなくなってしまうケースがありますが、沖電線様ではここのバランスが絶妙に取られており、ストレスなく導入~運用へと進んでいけたと思います。同時に、営業企画部門、営業部門、システム部門の役割分担が明確であり、かつ状況に応じてフレキシブルに連携できていたこともSFA導入を成功に導けた要因と考えています。




