営業と技術部門との情報共有で保守サービス業務における顧客対応の質を向上
提携パートナーや顧客までシステムを拡大し、いっそうの顧客満足度アップに挑戦
製品販売後の保守サービス業務において、営業などのフロント部門と、技術やサポートなどのバックヤードでは、密接な情報共有が不可欠だ。特に機械、機器を取り扱う製造業やSI企業などでは、これは極めて重要な課題となる。高千穂交易株式会社(以下、高千穂交易)は、それら情報の一元管理や素早い顧客対応を目指して、顧客支援システムを刷新。そのパッケージとして採用されたのが、富士通の統合型CRMソリューション「ONYX」であった。障害対応で顧客先に出向いた件数を20%以上削減するなど、短期間で大きな効果を実現している。
| 課題と効果 | ||||
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高千穂交易株式会社
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いち早くSAP R/3を導入した老舗技術系商社
CRMシステムの見直しにも着手

高千穂交易株式会社
取締役 常務執行役員
赤堀 寛人 氏
創業以来、高千穂交易は時代の潮流を捉え、エレクトロニクスを核とした世界の先端商品を日本市場に紹介してきた。創業の1952年には米国バロース社(現ユニシス社)の日本総代理店となり、コンピュータ活用によるビジネス革新を提案している。
1970年からは世界No.1の実績を誇る米国センソマチック社(現タイコ ファイア&セキュリティ社)の国内総代理店として、最先端のセキュリティシステムを、チェーンストアや百貨店、専門店などに紹介。特に「商品監視システム」は大手のCDレンタルショップや家電量販店をはじめ、国内約7,000店舗、20,000台を納入し、圧倒的なシェアを誇っている。
このほか、世界のトップレベルの通信関連商品を取り扱い、企業ネットワーク構築のコンサルタントから、販売・納入・保守まで一貫したサービスを提供。海外の最先端半導体デバイスのほか、スライドレール、ガススプリング、キーシステム、キャスター、油圧アクチュエータなど、日・米・欧の優れた製品を産業界に提供している。
同社はITシステムにも極めて高い先見の明を持ち「業務の効率化や激変する経営環境へのスピーディーな追随を求めて、基幹システムをSAP R/3で刷新し、2001年から稼働させました。弊社規模のレベルでは、最も早い導入企業の1つでしょう」と、同社、取締役 常務執行役員 赤堀寛人 氏は語る。その後、Lotus Notesによる業務のワークフロー化とSFAの構築にも着手。これらシステム化の一環として進められたのが、CRMシステムの見直しであった。
課題となった非効率的なデータの二重入力
顧客データ量増加により参照や抽出にも時間がかかった

高千穂交易株式会社
経営戦略室 スペシャリスト
氏家 朋子 氏
同社はパッケージを利用したオープン系のCRMシステム「顧客支援システム」を構築していた。「当初は今回導入した新システムと同様、顧客対応力強化や営業と技術の情報共有を目的として、構築したシステムでした。しかし、操作性の悪さや社内へのアピール不足により、営業から技術部門への作業依頼を電子化するだけとなり、更にそれ以外の課題も次第に浮かび上がってきました」と、経営戦略室 スペシャリスト 氏家朋子 氏は振り返る。
日々の業務に影響するものとして、データの二重入力があった。ERPで使用する顧客マスタが流用できず、顧客支援システムにも同じデータの入力が求められた。さらに、累積データが10万件を超え、データの検索や抽出に長時間かかり、状況確認やレポート作成に時間がかかるようになっていた。
加えて、保守契約情報は保存されておらず、別の手段で確認しなければならない。作業進捗状況や障害履歴も素早く確認できず、顧客対応に時間がかかっていた。
このため2005年6月、新「顧客支援システム」構築に向けて複数のベンダーに提案を依頼。その際の、主な条件が以下3点であった
- 営業部門と技術部門の情報の一元管理
- レスポンスの改善
- 旧システムからのデータ移行とSAP R/3との連携
ONYXを提案した富士通を採用
3つのポータルで将来性のあるCRMシステム構築が可能
高千穂交易からの条件をクリアして、採用されたのが富士通の「Onyx Enterprise CRM」(以下ONYX)であった。
「ONYXには3つのポータルが用意されており、全社はもちろん、提携するサポート会社や顧客も使える、優れた将来性があります。また、マルチチャネル対応で、電話、メール、Webなどを一元管理でき、この機能性に着目しました」と、採用理由を氏家氏は語る。さらに「富士通の営業も熱心でしたし、営業とSEが一体化しており、高い信頼性がありました。旧システムからのデータ移行も、まかせて安心と感じました」(氏家氏)。
システム刷新に当たって、2005年10月から業務フローの見直しに着手。顧客対応の体制も一新し、新たに「TACチーム」を設けた。営業からの設置依頼やお客様から寄せられた修理依頼などすべての顧客支援の窓口となり、派遣する技術員や契約サポート会社に指示を出す部門である。
2006年初頭より具体的なシステム設計、開発、テスト、データ移行を開始し、4月から本格稼働。これが第一フェーズとなっている。
顧客対応の質を向上
障害対応で顧客先に出向いた件数を20%以上削減

高千穂交易株式会社
カストマサービス事業部 TACチーム チームマネジャー
白鳥 人志 氏
新「顧客支援システム」の完成により、相談を寄せられたお客様のシステム内容、障害履歴、契約内容をその場で素早く確認できるようになった。「顧客対応の質が高まり、問題をその場で解決できるようになりました。店舗に納めている『商品監視システム』は極めてセンシティブな製品で、過剰反応などの相談がよく持ち込まれます。しかし、新システムにより、客先に出向いた件数を20%以上削減できました」と、カストマサービス事業部 TACチーム チームマネジャー 白鳥人志 氏は、新システムのメリットを認める。「それまで時間をかけて作成していた月一のレポートも、いつでも素早く作れるようになりました。もちろん、既存システムとの連携も優れており、データの二重入力に追われることもありません」(白鳥氏)。
もっとも、稼働しているのはまだ第一フェーズ。「これがゴールではありません。ONYXは今回導入した社内向けのポータルのほかに、サポート会社向けやお客様企業向けのポータルもあります。まずは、第二フェーズとして、提携しているサポート会社にパートナー用のポータルを開放して、設置・障害対応依頼等をオンラインで行う予定です。業務処理効率とスピードを向上して、サービスを強化させていきます。第三フェーズとしてはお客様用ポータルで障害問い合わせをWEB経由で受け付けるとともに、さまざまな情報をポータルから提供したいと考えています」と、赤堀氏は今後の構想を語る。
さらに社員の利便性向上に向け「モバイルでの利用も検討しています。出先からポータルを確認できると、タイムリーな動きが可能となります」と、白鳥氏も抱負を語る。
最終的には、営業部門でのSFAシステムもONYXで統合し、顧客を中心とした企業CRMシステムとして全社での利用を視野に置いている。
高千穂交易が目指す、顧客満足度向上による経営品質の向上と業績の拡大。その基盤としてONYXに大きな期待がかかっている。
パートナーメッセージ
富士通株式会社
首都圏営業本部 流通統括営業部 流通第一営業部 担当課長
飯岡 和博
高千穂交易様には富士通製品の導入実績がほとんどなく、初めてといっていいほどのお付き合いとなりました。そんな中で、多大なご支援をいただき、プロジェクトも順調に進めることができました。大変感謝しております。ONYX最大の特長は将来性にあります。その将来性を最大限に活用して、顧客満足度や営業力強化を実現していただければと思っております。そのためにも今後とも、ご協力できれば幸いです。



