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夢のあるお菓子作りをめざして
~将来を見据えた生産管理システムの構築~

株式会社鈴木栄光堂様 導入事例



企業が基幹システムの導入に決断を下すことは、経営の根幹にかかわる一大事と言えます。また、パッケージを活用する場合、極力手を加えずに、如何に標準仕様のまま使いこなすことができるかどうかが費用を抑える大きなポイントとなります。将来の企業規模拡大に伴う売上拡大を見据え、パッケージの機能を最大限活かすことで、生産管理システムの導入を決断された株式会社鈴木栄光堂様の事例をご紹介します。

[ 2009年4月28日掲載 ]



導入事例概要
業種: 食品(菓子)製造・販売
ソリューション: 生産管理システム
製品: GLOVIA smart 製造 PRONES

アミューズメント施設向けのお菓子で、全国のトップシェアを誇る鈴木栄光堂様の創業は明治10年。「夢のあるお菓子づくり」をめざし、130年もの歴史をつみ重ねてきました。会社が年々業績を伸ばし続けているさなかに、さらなる将来の事業拡大を見据え、より競争力のある企業体質へと変革を目指す。そのための布石として打ったのが、「GLOVIA smart 製造 PRONES」による生産管理システムの構築でした。

課題と効果
1 将来の売上拡大を見据えた基盤作りが必要であった GLOVIA smart 製造 PRONESを利用して解決
2 「おいしい」という価値だけでない付加価値が求められていた
3 コストを正確に把握し、コスト競争力をつける必要があった

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導入の背景

将来の規模拡大を見据えて投資

鈴木栄光堂様の売上43億のうち、40億は卸部門の売上で、製造部門の売上は3億である。にもかかわらず、今回、製造部門だけが使用するシステムとして生産管理システムを導入された。この決断を行った背景には、大きく3つの理由がある。1つは、将来の海外展開や売上拡大を見据えたものである。アミューズメント施設向けなどの需要が年々増加していることと、買収での規模拡大を見越しての決断だ。

『おいしい+α』が必要

鈴木 伝
株式会社鈴木栄光堂
代表取締役

2つ目の理由は、お客様のニーズをつかむこと。「これまでは、在庫管理も不十分で欠品もよくありました。昔は、おいしければいいといった風潮もありました。しかし、最近は、おいしいのは当たり前で、プラスアルファが必要です。欠品をしてお客様に迷惑をかけない。さらに、安心、安全な商品をお届けすることは必須要件となってきています。」と代表取締役の鈴木氏は語る。


コスト競争力をつける

3つ目の理由は、コストを正しく把握するため。「自分の“身の丈”を測り、ではいくらで作れるんだということを明確にしないと、コストを下げようがありません」(鈴木氏)。ライン別、商品別の採算管理をきちんと行い、その結果として、価格の設定、あるいは商品の販売中止なども検討することができるようになる。
「現時点で、すぐにシステム化が必要かといえば、そうでないかもしれません。しかし、2年後はともかく、10年後、20年後まで、会社を存続させていくためには、生産管理システムの導入は避けられない課題だと思っています」(鈴木氏)。


製造工程とシステム運用

パッケージに合わせて業務を運用する

飴の製造工程は、大きく、仕込み、製造、成型、包装、梱包の5つのプロセスから成っている。何種類もの飴が順次、この工程にそって製造される。各工程で、作業者が1~2人配置されている。その日の製造データは、作業者がメモしたものを専任の担当者がシステムに入力する。
今回導入したシステムは、海外への事業展開も見据えて、「GLOVIA smart 製造 PRONES」を選択した。「導入した後、現場が使えないと言うことがないよう現場の意見を尊重した」(鈴木氏)結果でもある。導入後のカスタマイズは、請求書の形式とEDI連携、会計連携部分だけである。原則として、パッケージに合わせて運用するようにした。手形やリベートなど昔ながらの商習慣やイレギュラーな処理が多々あったが、古い商習慣はなくし、イレギュラー処理は、まずは、運用でカバーするようにした。


導入の効果

ロスの原因が見え、具体的な対策がとれるようになった

中村 好裕
株式会社鈴木栄光堂
取締役 製造部部長

導入の効果としては、大きく4つの点がある。1つ目は、生産プロセスの見える化を実現したことである。これまでは、部署ごとにExcelベースで管理していたため、ロス率とか生産性がどれだけだとかは、その都度その管理書類を持ち出して集計する必要があった。システムを導入後は、レシピも生産量もロス率もシステムを見れば瞬時に分かるようになった。「すべてがこのシステムで分かります。飴を作る、販売するということを、経営者以下社員全員で共有できるようになりました」と取締役製造部部長の中村氏は語る。

ロスの見える化により改善がうまくいった例がある。ミックスフルーツキャンディの製造で、1種類のキャンディだけロス率が多いことがあった。データからすると、原因は香料であるということがわかったが、一般的には、ごく微量の香料が原因とは考えられず、現場は対応してくれなかった。しかし、原因がはっきり見えているため、具体的で的確な指示が出せ、結果として、ロス率を3%から1.5%まで下げることができた。


生産量は増えているが残業は減った

2つ目の効果は、業務の効率化である。例えば、お客様から急に大きな注文が入った場合、これまでは、人間が手で計算して対応可能かどうかを判断していた。システム導入後は、注文データを入れるだけで即座にお客様への回答ができるようになった。また、これまでは在庫切れも度々発生していた。これも、最低在庫を設定しておけば、発注書まで自動で出るようになり、在庫に関して労力を使わなくてよくなった。
「今までは、Excel管理が多かったということです。現場から上がって(1日の作業を終えて)から、Excelで数字を出すのに時間がかかるわけです。毎日何人かの人間が何時間か残業してやっていました。システム導入後は、現場の人間が、データ入力をほとんどしなくてよくなりました。必然的に残業も減って、商品の品質だとか、新しい商品の開発といったところに、力を入れることができるようになりました」(中村氏)。

社員の意識改革という意味で非常に役に立っている

システムを導入したことで、例えば、ロス率という形で、自分たちの仕事の結果が見えるようになり、各自が問題意識を持つようになった。コミュニケーションも活発になってきている。「以前は、社員同士の意見交換は月に1回、棚卸しの日に行う程度でした。今は週末、月末に、部署ごとに分科会のようなかたちでやっています。たとえば機械の故障が起きたとか、不良品が発生した時に、何で起きたのと、どう改善したいのという話です」と社員の意識向上について中村氏は語る。生産プロセスが見えるようになり、全体的な流れの中で、その商品の改善を討議できるようになってきた。
また、以前は、作業が人に依存していた。その人の特殊技能になっていた。水飴、砂糖の発注のタイミングはその人しか分からなかった。今では、だれでもできるようになり、配置転換もスムーズにいくようになった。

トレーサビリティはメーカーとしての義務

これまでは、どの原料がどの商品に使われ、どこに出荷されたかがほとんど把握できていなかった。昨今は、何かあったときの対応が企業の存続に大きな影響を与えるようになってきている。「虫歯治療のときの詰めた金属が、飴を噛んでいるときにとれて、異物混入のクレームを受けることもあります。このようなときにも、トレーサビリティがしっかりしていれば、慌てずに対応できます」(中村氏)
システム導入後は、事故が起きた時に、どのお客様のところにどの商品が届いたのかが、一目瞭然で分かるようになった。川上(原料に向かうトレース)も川下(消費者に向かうトレース)も探ることができる。「事故時の対応ができていないと、やはりメーカーとしては生き残っていけないんじゃないかと考えています」(中村氏)。


今後の展開

「菓子、食品は、国内需要が増えませんので、国内はM&A、それと海外展開、この2つしか成長する余地はないと思っています」と鈴木氏は語る。買収した会社を傘下に置いたホールディング会社として、複数の会社を管理がしやすくするためにも今回のシステム導入は意味があり、今後は、システムを全部統一させるかたちで進めていく計画である。
「菓子は文化なので、生きるために食べるわけじゃないですから基準がないと話ができません。みんなでしゃべる時に、お互いの考えの基準がないとコスト管理はできません。そういう意味でもシステムは統一させないといけません」(鈴木氏)
夢のあるお菓子作りをめざして、会社の将来の夢を語る鈴木氏。その熱い思いは、130年の歴史をますます発展させていくことだろう。





パートナーメッセージ

株式会社富士通ビジネスシステム 松井 佳次

今回、鈴木栄光堂様の生産管理システム導入により業務の標準化、業務の効率化さらには社内の意識改革にまでご活用いただき大変光栄に感じております。システムの導入に関しても、社長様を筆頭にプロジェクトメンバーのご協力により短納期(約6ヶ月)で導入する事が出来ました。今後、物流業務及び海外展開等につきましても富士通グループ総力をあげてご支援させていただきたいと思います。


【株式会社鈴木栄光堂様 会社概要】

所在地 岐阜県大垣市
代表者 代表取締役 鈴木 伝
創業 1877年
売上高 43億円(2008年5月期)
従業員数 75名(2008年現在)
事業内容 キャンディー・ゼリーの製造、遊園地・アミューズメント施設向け菓子類などの企画・仕入れ・販売
ホームページ 株式会社 鈴木栄光堂 ホームページ

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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