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OEMから新たな付加価値を生み出す“ODMカンパニー”への移行を目指して生産管理システムを一新

— 生産現場のIT関心度を引き出すことでシステムのスムーズな導入に成功

株式会社シーエスラボ様 外観写真

株式会社シーエスラボ様 導入事例


生産現場の効率アップを目指した生産管理システムの導入では、データの一元化と共有化の実現が第1のステップになる。一元化はシステム上で比較的たやすく実現するが、「共有化」は生産現場の理解と積極的な関わりを必要とする。化粧品・医薬部外品を受託製造する株式会社シーエスラボ様は、現場主導のシステム導入により、システムのスムーズな導入に成功。OEMから、企画・設計・デザインから製造までを手がけるODM(Original Design Manufacturer)への移行体制を整えた。

[ 2012年1月27日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 化粧品・医薬部外品の設計・開発及び製造
ソリューション: 生産管理システムによるデータの一元化と共有化
製品: GLOVIA smart 製造 PRONES(生産管理システム)
GLOVIA smart 製造 PROFOURS(統合計画管理システム)
【課題と効果】
1 在庫データが部署ごとでバラバラに管理されていた。 在庫データの一元管理が可能となり、部署ごとのデータ資料作成が不要に。各部署での正確な在庫データ把握が可能となったため、顧客要請にも迅速に応えられるようになった。
2 生産予定表をExcelで作成していたため、生産計画変更時の原材料調達スケジュール変更作業が複雑化していた。 スケジューラ機能により原料調達のタイミングが自動的に表示され、生産計画変更作業が飛躍的に簡素化。 変更結果の社内共有も実現し、管理ノウハウの継承にも役立つ。
3 製品、中間製品、原材料ロットのひも付けが手作業で、照会作業に手間取っていた。 ロットトレーサビリティ機能により原材料から製品まで徹底したロット管理が実現。

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生産管理システムの一新でODM移行を推進したい

企画開発から物流管理までワンストップで対応するビジネスモデルで付加価値を生む

株式会社シーエスラボ 取締役工場長 今泉 肇氏の写真
今泉 肇
株式会社シーエスラボ 取締役工場長

株式会社シーエスラボ様は、スキンケア、ヘアケア製品などの化粧品、医薬部外品の受託製造(OEM)を幅広く手がけ、年間での生産実績は約630トン、ボトリング数は260万個におよぶ。
一般にOEMでは、委託企業が製品の仕様、詳細設計、製造方法などを決定する。同社はこの完全受託型OEMを手がける一方で、製造を商品企画から請け負う“ODMカンパニー”でもある。委託企業と一緒に、仕様、成分構成などを設計、また要求に応じてパッケージデザインやブランディング、物流業務に至るまでを引き受けるのである。

ODMによる“Win-Win”のビジネスにより、化粧品市場への新規参入を図ろうとする企業は食品、製薬、アパレル、素材などの分野に多い。販売力はあるがノウハウを持たないこれらの企業のニーズに対して、企画デザインから物流業務まで、ワンストップで対応するODMで応えようというのが同社の経営目標だ。そこで求められたのが生産管理システムの本格的運用だった。

2つの課題、在庫データと生産計画データの一元化と共有化

OEMからODMへのシフトを進めるため、同社は製造から充填包装仕上げ、品質管理、そして物流業務までを網羅する生産管理システムを新たに構築し、会社全体の生産基盤強化を目指した。会社設立時に導入した生産管理システムは、少量多品種生産に適したタイプで、ここ数年、四半期ごとにまとまった量を発注するお客様が増加する状況下で、ほとんど運用されない状態にあったからだ。そのため生産管理業務はほとんど手作業で処理。生産効率を上げるためには、まず在庫管理と生産計画変更時におけるデータの一元化と共有化が必要だった。同社取締役工場長の今泉 肇氏はこう語る。「在庫データは生産管理部と生産現場がそれぞれ独自の在庫管理表を作成していて、両者の数字は一致していませんでした。そのため営業からの在庫量問い合わせなどに対して常に部署ごとのブレがあり、精度に問題がありました」。また生産計画変更時の問題点については、こう述べている。「全社用の生産予定表がExcelで作られていました。しかしお客様の都合で納期を変更する場合、Accessで作り込んだ原材料発注のシステムと併せて修正しなければなりません。しかも生産計画そのものが1日に7、8回も変わるなか、極めて複雑で負荷の高い業務となっていました。また、納期調整後、各部署に電話をかけて予定表を確認するよう連絡する作業にも多大な時間がかかっていました」。

システム選定・導入の過程

現場の意見を尊重して進められたシステム選定

株式会社シーエスラボ 生産管理部 生産管理グループ グループ長 中村泰明氏の写真
中村泰明
株式会社シーエスラボ 生産管理部 生産管理グループ グループ長

新システムの選定作業は、生産計画の変更作業に関わっていた同社生産管理部生産管理グループ グループ長の中村泰明氏が中心になって進められた。当初、選定対象となった生産管理システムは10種。生産現場の効率化を最優先する同社の経営方針から、選定過程で行われたデモンストレーションには、製造、充填包装、品質管理、物流管理、そして生産管理の各部門から選ばれた代表者各1名が参加。生産管理部が用意した評価表に、それぞれのシステムの印象、満足度を記入するという審査が行われた。
中村氏は、「複雑な生産計画の変更作業を一手に担ってきた私としては、自分以外の人たちにも簡単に原材料の必要量を確認し、発注できる機能を備えたシステムを導入したいと考えていました。しかし生産現場の要望は、それとは大きく異なるものでした。『極力、パソコンには触れたくない、見たくない』といった意見も少なくなかったのです」と語る。

生産現場のこうした反応について、今泉氏は次のように説明する。「化粧品製造の、とくに撹拌の工程では高速タービンが回っていますから、仮にたった10秒でも撹拌時間に誤差が生じると製品が濁ってしまい大きな損失が出るという、精神的集中や熟練が求められます。そのため『パソコンの画面など見ていられない』という空気も強いのです」。つまり、同社が求めたデータの一元化、データ共有の仕組みを持った生産管理システムは数々あったが、生産現場担当者が進んで操作し、データを共有しようとの気持ちを起こさせるシステムではなかったのである。

「パソコンには触れたくない、見たくない」派の支持を得る

2種に絞られた生産管理システムのうち、最終的に「GLOVIA smart 製造 PRONES」が選定された理由について、今泉氏はこう述べている。「自社システムの説明にコンピュータ用語を交えるベンダーさんの言葉が、ほとんど生産現場担当者の耳に届かない中、そうした専門用語を使わない富士通の担当営業さんの話はしっかり届いていたように思います。『まず私たちに、現場のことを教えてください』と現場目線に立ってもらったこともよかった。やがて『極力、パソコンには触れたくない』と言っていた人たちの何人かが、『富士通のシステムなら触ってみてもいい』と目を向け始めたのです」。

生産現場の写真

生産現場担当者がパソコンを操作している写真

システム導入による効果と今後の展開

システム初心者による工夫

生産現場の支持を得た上での導入はスムーズに運んだ。「化粧品製造では品質検査のために中間製品を一定時間、一定の温度に保たれた部屋に保管します。一つの例ですが、その間の中間製品の所在が直感的に分かるよう『試験倉庫』といった、言わば“お気に入りキーワード”に置き換え、分かりやすくするなどの工夫がなされました。このアイデアは、システム導入に消極的だった現場の人たちから生まれました。パソコンについては素人という人たちが主体的に関わると、システムの導入はうまく運びます」(中村氏)。
さらに、在庫データの一元化・共有化は目に見える形で進んだ。新システムの運用開始後、在庫管理がシステム上で一元化されたため各部署での在庫管理表作成は不要となり、正確な在庫データ把握が可能になったのである。この他、ロットトレーサビリティ機能により、原材料から製品まで徹底したロット管理が可能となり、手作業でおこなっていた製品、中間製品、原材料ロットのひも付けが自動化され、照会が迅速化した。

生産計画変更のシステム化で残業時間が半減

もっとも大きな導入メリットは、生産計画に関するデータの一元化と共有化だ。新しいシステムでは、生産計画の変更に伴う原材料の状況がカレンダー上に表示される。原材料不足については、赤字で当該日に『不足』と表示され一目瞭然。カレンダーを見れば全社員が最新の生産計画を把握可能になった。これだけで生産管理部の工数が大幅に低減。同部の総残業時間は半分になった。「システム導入以前、生産計画の変更、それに伴う納期調整や原材料購買作業は、私1人に属人化し、半ばブラックボックス化していました。それが今では、『このように調整したいのだがどうでしょう』と自ら生産計画の変更、最適な対応に取り組むようになりました」。

パソコンを操作している写真

今泉氏は、今後の課題について次のように述べる。「一通りの機能を使えるようになった段階で、部門ごとのパフォーマンス、つまり、どの部門の採算が取れて、どの部門で不採算になっているかを分析し、経営戦略に役立てていこうと考えています」。生産管理システムの運用レベルが上がることで、同社が経営目標とするOEMからODMへの移行は、さらに大きく前進することになる。

担当営業メッセージ

株式会社富士通マーケティング 産業営業本部 産業統括営業部 産業第一営業部 新徳 豪輝の写真 株式会社富士通マーケティング
産業営業本部 産業統括営業部 産業第一営業部
新徳 豪輝

この度は、株式会社シーエスラボ様の生産管理システム再構築のお役に立つことができ光栄に思っております。『GLOVIA smart 製造 PRONES』と『GLOVIA smart 製造 PROFOURS』の導入により生産現場の効率化を達成された背景には、お客様のプロジェクトメンバーが高い意識で臨まれ、生産現場の改善という課題に一緒に取り組めた事だと思っておりまして、心より感謝しております。これからも富士通グループは、OEMから新たな付加価値を生み出す“ODMカンパニー”へ発展される株式会社シーエスラボ様のビジネスパートナーとして、総力をあげてご支援をさせていただきます。

【株式会社シーエスラボ様 会社概要】
所在地 〒171-0033 東京都豊島区高田3-32-3 不二ビル4F
代表者 代表取締役社長 林 雅俊 氏
設立 2004年7月
資本金 3,000万円
従業員数 80名
事業内容 化粧品・医薬部外品・化成品のOEM、マーケティング、コンサルタント
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