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最先端ナノテク事業の知財業務に「ATMS/IR.net」をフル活用

大手商社の三井物産では、ナノテクノロジー事業を専門に手がける新たな研究開発集団「XNRIグループ」を設立した。高度な研究開発能力を誇る少数精鋭の組織体と三井物産の総合力を組み合わせることで、次世代に向けた新たなビジネスを切り拓くのが狙いである。最先端の技術分野だけに、知的財産の保護・活用が非常に重要な意味を持つ。そこで同グループでは富士通の「ATMS/IR.net」を活用し、知財業務のスピード化、効率化を図っている。

株式会社アイ・エヌ・アール・アイ
(三井物産ナノテク事業室)

設立: 2002年10月4日
本社: 東京都中央区日本橋浜町3丁目42番3号
代表者: 代表取締役 社長 前野拓道 氏
資本金: 1億円
従業員数: 15名(2003年4月現在)
事業内容: 三井物産のナノテク事業を担当する「XNRIグループ」の一員として、知財戦略の立案・遂行、特許マネジメント、特許管理、マーケティング、事業化サポートなどの業務を手がける。
URL: 新しいウィンドウが開きます株式会社アイ・エヌ・アール・アイ
(http://www.xnri.com/)

ナノテクをコアに新たなビジネスを創造する「XNRIグループ」


株式会社INRI
取締役
化学工学博士
鶴岡 秀志 氏

従来のビジネスの常識を覆す可能性を秘めた事業分野として、今後の成長が有望視されているナノテクノロジー。この最先端技術をコアに、異分野融合型の研究開発事業を推進しているのが三井物産株式会社 ナノテク事業室 XNRIグループである。

同グループ傘下では、無機ナノ材料を用いたバイオマス関連事業を担当する「株式会社バイオ・ナノテック・リサーチ・インスティチュート(BNRI)」、フラーレン、カーボンナノチューブなどの研究開発を担当する「株式会社カーボン・ナノテク・リサーチ・インスティチュート(CNRI)」、ナノマテリアルを応用したデバイス開発を担当する「株式会社デバイス・ナノテク・リサーチ・インスティチュート(DNRI)」の3企業が事業を開始。近日中に有機合成/バイオ関連事業を担当する「株式会社エコロジー・ナノテク・リサーチ・インスティチュート(ENRI)」(仮称)も設立される予定だ。

これらの企業群が開発した技術を実際のビジネスに結び付けていくためには、知財戦略の立案・遂行や特許マネジメント、事業化のサポートなども不可欠となる。そこで、こうした業務を専門に手がける企業として設立されたのが株式会社アイ・エヌ・アール・アイ(INRI)である。

INRI 技術情報調査主任 藤井 充 氏は、「ナノ材料やデバイスといった個々の技術ではなく、それぞれがオーバーラップするような領域を取り扱うのが我々の強みです。既存マーケットにアプローチするというより、新たなマーケットを自分たちの手で創出していきたい」と力強く語る。


三井物産の総合力を活かし新規事業を次々に生み出す


株式会社INRI
技術情報調査主任
藤井 充 氏

日本を代表する総合商社が、最先端の研究開発を自ら手がけることに驚きを感じる方も多いことだろう。この点について、INRI 取締役 化学工学博士 鶴岡 秀志 氏は「製品が完成した瞬間に、商権が設定されてしまうのがナノテクビジネスの特徴です。つまり、既存の商品や技術を流通させるという、従来形の商社ビジネスでは対応できないのです。それならばいっそ研究開発も自前でやってしまおうと考え、XNRIグループの設立に踏み切りました」と説明する。

研究開発型のベンチャー企業は増加傾向にあるが、三井物産グループにはグローバルな広がりを持つ「人」のネットワークがあり、完成した技術をビジネス化する総合力もある。鶴岡氏は「商社を母体とするメリットは極めて大きい」と語る。

XNRIグループを設立した成果は、既に様々な分野で現れている。たとえばBNRIでは、サトウキビなどの植物からアルコールを分離し、エタノール燃料を生成するバイオマスエネルギー技術を、設立からわずか2年で工業化レベルにまで持っていった。「このような取り組みには最低でも5年はかかるとされていましたから、相当なスピードと言えますね」と強調する鶴岡氏。同様にカーボンナノチューブなどについても、事業化が見込める案件が数多く生まれているとのことだ。


効率的な知財業務を「ATMS/IR.net」で実現

もっとも、こうした事業活動を進めていく上では、最先端分野ならではの苦労も存在する。「一般的に製造業などの知財業務は、自社に関連した分野の情報があればそれで済みます。これに対して我々の事業は、極めて幅広い領域にまたがるため、ほとんど全ての分野の情報が必要なのです」と藤井氏は語る。

また、もう一つの問題が、研究者同士の意思疎通である。鶴岡氏は「一般企業で有機化学の研究者と電子デバイスの研究者が共同作業をすることは稀でしょうが、我々の場合はこうしたことが日常的に行われます。すると、お互い同じことを言っているのに、それぞれが属する分野によって言葉や表現がまったく異なるという問題が起きるのです」と説明する。特許を一件仕上げるにも、それぞれの研究者が使っている言葉や単語の概念を統一するところから始めなくてはならないのだ。

そこでINRIでは、こうした問題を解消するソリューションとして富士通の「ATMS/IR.net」を導入。知財業務の効率化に役立てている。 藤井氏は「ATMS/IR.net」を選択した理由を、「どういう情報が必要になるか分かりませんから、まずオンラインで全ての情報が利用できるASP型のサービスを利用したいと考えました。各社のソリューションを比較検討した結果、使い勝手、システムの信頼性とレスポンス、サポート体制の充実度などを高く評価し、『ATMS/IR.net』の導入を決めました」と語る。


高精度な検索能力と分析機能が威力を発揮

「ATMS/IR.net」の導入効果について、鶴岡氏は「何と言っても検索性能が抜群に高いのが良いですね。単純なキーワード検索では出てこないような情報も、『ATMS /IR.net』はちゃんと探し出してくれる。先に述べたような問題も、スピーディに解消できます」と満足げに語る。

また、特許庁のサイトでは2〜3日程度必要な検索作業が、ATMS/IR.netなら2時間程度で終えられると鶴岡氏は続ける。「しかもただ情報が引き出せるだけでなく、精度そのものも極めて高い。重要情報が漏れていたりする心配がないので、安心して業務に利用できます」(鶴岡氏)。

さらにATMS/IR.netは、未知の情報を探さなくてはならないような場合にも絶大な威力を発揮している。「『ATMS/IR.net』には検索したキーワード間の相関関係をマップ化する機能が備わっていますが、これがなじみの薄い分野の技術を体系立てて分析したい場合などに大いに役立っています」と満足げに語る藤井氏。同じことを行いたいと思った場合、これまでは関連のありそうな特許公報や文献、辞書などを手当たり次第に集め、手作業で分析を行わなくてはならなかった。それが現在では、簡単な操作だけでより精度の高い情報を得ることができるようになった。

「業務で毎日使用するシステムですから、使い勝手の良さも重要です。その点『ATMS/IR.net』はユーザーインタフェースも良好で、帳票類のデザインなども見やすい。特許調査の専門家でなくても使えるところが気に入っています」と鶴岡氏は語る。

今後、XNRIグループのビジネスが拡大するにつれ、知財業務のあり方も変わってくることが予想される。藤井氏は「今後は我々が開発した技術の特許や権利を、実際に行使するフェーズに入ります。調査業務や特許出願業務だけでなく、こうした場面でも『ATMS/IR.net』を活用していきたいですね」と意気込みを語った。


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