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グローバルに生産統合を実現
~glovia.comによるグローバルビジネスモデル導入事例 ~ 2
海外の各工場は、現地で独立して受注生産することもできる。このため、以下のような取引も発生する。
- 海外工場で受注後、注文内容を確認して生産。ただし、自工場で生産していない製品の場合は、他の工場へ生産依頼をする。
- その依頼を受けた工場は、自社在庫を確認し、資材が足りない場合は、いわき工場に資材発注を依頼する。
- いわき工場は、業者へ資材を届けるよう指示を出す。
- これら資材が届いてから依頼された工場では生産を開始する。
この発注と受注、資材調達のフローは、いわき工場のハイブリッドモジュール部門、静岡県湖西工場の電源部門、中国の厦門と蘇州、台湾、これら5拠点で相互にやり取りしている。
「これらやり取りを、夜間にglovia.comが行います。このMRPの処理速度には驚くものがあります。極めて複雑な処理ですが、1拠点ほんの数分で終わってしまいます。この処理結果を受けて、各工場では朝から業務を開始するわけです」(須藤 氏)。
いわき工場では、glovia.comにより、まるで神経をはりめぐらしたかのように各拠点を有機的に結ぶグローバルなビジネスモデルを完成させた。この仕組みは、グローバルな生産拠点を抱えている企業にとって、貴重な参考事例となるだろう。
もっとも、資材発注を日本国内に頼っているため、調達や運送などの経費がかかる。現在同社は、海外の現地工場の独立性をたかめ、自律的に調達できるように現地調達推進プロジェクトにてベンダーの海外現地法人を巻き込み改革を進めている最中である。
海外生産拠点と国内工場の役割分担は、明確に決まっている。海外の3拠点は大量生産を担い、国内工場自体は小ロット、短納期、高品質の製品を生産する。
この短納期、高品質な製品を生産するために、いわき工場は極めてきめ細かな進捗管理の仕組みを考案している。
ライン上を流れる製品の管理単位に、全行程を印刷した一覧表を付与する。その一覧表には、工程ごとに二次元バーコードとミシン目をつけ、チケットのように切り離すことができる。1工程が完了すると、該当するチケットを切り取り、その二次元バーコードを管理ポイントで読み込み、製造実績をglovia.comに吸い上げる。
これにより、発注を受けた製品がどの工程にあるか、リアルタイムで知ることができる。
トラブル等で生産が停滞していないか、納期に間に合うようスケジュールどおりに進んでいるかを、確実に把握できる。また、お客様からの仕様変更にも、スピーディに対応できる。
「開発当時、二次元バーコードを使用しているところは、このいわき工場とトヨタ自動車だけでした。国内では最も早い時期に二次元バーコードを利用した企業の1つでしょう」(須藤 氏)。リアルタイムに生産ラインの進捗管理を行うことで、お客様の要求に迅速に対応できる。これがいわき工場の大きな強みとなっている。
いわき工場ならではの工夫は、資材の発注にも見られる。同工場では、この資材の発注にリールの概念を導入した。
リールとは、弱電関連にはよく見られる単位で、チップ部品を5000~8000個テーピングしてひとまとまりにしたものである。生産現場では、部品をリールからひとつずつ取り出し、基板上にマウントする。部品の購買もこのリール単位で行っている。
ところが、当時glovia.comにはリールの概念がなかった。例えば、ABC各ラインからそれぞれ1000個、1000個、2000個の発注が出ると、トータルで4000個のリールが1つ届けられることになる。
一見計算が合い、合理的に見えるが、ABCの各ラインは離れている上に、リールを裁断して使うというのは、現実的ではない。
そこで、必要なラインにリール単位で部品を割り当てる機能を導入した。この機能は、glovia.com7に盛り込まれている。
トータルサプライチェーンは、いわき工場オリジナルの輸出入管理システムとglovia.comを連携させ、業務処理をスピードアップするものである。その処理手順は、以下のようになっている。
- いわき工場で輸出用資材を発注すると、輸出入業者の倉庫に納品される。
- 業者では納品物を二次元バーコードで読み取り、データ入力。
- そのデータをフォーマット化されたメールでいわき工場へ送る。
- いわき工場では、そのメールを取り込み、glovia.com上で在庫が発生する。
- 今度は輸出である。まず、glovia.comから払い出し指示が出て、業者へ伝えられる。
- 業者はそれを受けてインボイスやパッキングリストを作成し、出庫。
- それら情報をメール経由で、glovia.comが受け取り在庫情報を更新。これで輸送中となる。
- 海外拠点で受けとると、インボイスNo.を読み込んで、glovia.comに入庫情報が入る。
「このように一連の流れが、まったく手入力なしに、極めてスピーディに処理できます。業者も含めたトータルなサプライチェーンにより、受注から生産、出庫までのリードタイムを大幅に短縮できます」と、須藤氏は語る。
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