Fujitsu The Possibilities are Infinite

 

このページの情報は、2001年に掲載されたものです。
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いわき電子 様 導入事例 3

リストラによる危機意識が早期の稼動を実現


ERP 導入プロジェクトの体制は図1のとおり。常務クラスの役員が構成するプロジェクトオーナー、各業務部門の担当部長によるプロジェクトマネージャーの下に、情報システム部門のプロジェクトリーダーが位置する。現場からは各部門の主任クラスがプロジェクト推進の任にあたった。進捗報告と計画の修正は、月1回のプロジェクト会議で行われた。


[図1]を拡大表示

ERP パッケージの導入プロジェクトには、トップダウンの体制が必須だと言われる。佐藤マネージャーは「『本当にこの会社は大丈夫なのだろうか』といった危機感が末端の従業員にまで浸透していました。現状を打開するために、中期的な視点で業務改革プロジェクトに取組むことが全社的な大方針として認識されていました」と話す。

前述のように、いわき電子では工場閉鎖を含む大規模なリストラを実施している。事業を再構築した上でのERP 導入だったため、現状の業務モデルとERPのモデルとのギャップをいかに埋めるか、といった葛藤はほとんどなかったという。

現場への教育は、基本単位ごとに10日を2セット実施。9名のプロジェクト推進担当者が、常に現場に出向いて指導した。

99年10月にプロジェクトを開始してから、1年3カ月程度でカットオーバーすることができた。ただ、当初は2000年10月のカットオーバーを予定していたが、海外工場を含めたトータルな業務モデルの構築に開発ボリュームが膨らみ、若干の遅れとなった。また、gloviaが持たない機能をカスタマイズで作りこんだ部分もある。

そのひとつが、MRP におけるリールの概念だ。リールとは、チップ部品を5000〜8000個テーピングしてひとまとまりにした単位だ。弱電関係の生産現場では、部品をリールからひとつずつ取り出し、基盤上にマウントする。部品の購買や洗い出し、機械への装着などの工程ではリールを単位として部品を扱う。

ところが、gloviaではリールを扱う機能がなかった。たとえば、所要量展開した結果、2つの生産ラインで同じ部品が3000個ずつ必要になったとする。その場合、6000個のリールを2つに分けてそれぞれのラインに流すといった生産計画ができてしまう。リールを切るのは非現実的なので、必要なラインにリール単位で部品を割り当てる機能を作り込んだ。この機能はいわき電子の要望を受けて、gloviaの次バージョンに盛り込まれている。


また、生産管理側には複数のシステムが存在する。2次元バーコード付きチケットを製品の管理単位ごとに添付し、各工程の管理ポイントで製造実績や原価情報を吸い上げる「iQRSシステム」や、小日程計画を作成するスケジューラ「PROKSA 」(富士通)、品質情報を管理するシステム、調達システムなどだ。さらに、製品の営業・販売を担う親会社には、販売管理システム「GLOSAS-F」(FDK)がある(図2参照)。

これらのシステムとのインタフェースの開発が、プロジェクト全体の中で大きな比重を占めた。glovia は外部とデータをやり取りする「アプリケーションアダプター」機能を標準搭載しており、これを活用することで他システムとの連携を実現した。

帳票出力は、あえてglovia の帳票機能を使わず、WindowsNT ベースの帳票作成用サーバーを立てて対応した。glovia のDBMSからデータを送り、MS-Access で帳票を作成する。

その理由について、佐藤マネージャーは「パッケージをカスタマイズして帳票画面を作成するのはコストがかかります。環境によって帳票は変化するので、帳票用のデータは外出しにして、都度自社で対応できる仕組みにしました」と話している。


[図2]を拡大表示

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