Fujitsu The Possibilities are Infinite

 

第2話:コールセンターの品質向上!CRMでクレーム炎上を鎮火せよ!の巻

株式会社黒美は部品製造の技術に定評のある企業。その技術力を生かしてBtoCビジネスの1つとして「扇風機」の開発・販売を行っていた。なかでもビジネスマンのオフィス・ユースを見込んだ卓上扇風機は、一部のPCマニアから高スペックなノートPCの熱暴走対策や、机上のフィギュアに“萌えて”しまう自分の冷却用(?)として地味に売れている代物だった。今年の夏は猛暑のおかげで、工場もフル回転。黒美にとっては驚異的な売り上げを記録したのだった。

旧式の空調システムで“天然クールビズ設定”のオフィスに閉口していた富士もこの夏は、卓上扇風機のサンプル品を自社製品とは知らずにデスクで愛用していた。そして秋も過ぎようとしたある日、事件が起こったのだ……。

富士 なんだあの来々軒の「激辛ラーメン」は、辛すぎる!
もう冬も近いというのに汗だくになってしまったじゃないか!
かる子 辛いの苦手なくせに、そんなもの頼むからですよ~。
辛さ50倍って書いてあったじゃないですかぁ~。
もう部長、自業自得ですよ~。
富士 なに? そんなこと書いてあったか?うーん、老眼が進んだかなぁ……
とにかく顔の汗だけでもなんとかせねば……。
おお久しぶりに扇風機を使ってみるか。スイッチはどこかなっと……。
かる子 確かに、おでこがテカテカになってますよ~。

富士
(カチッ)うわっ!扇風機がー!

なんで、スイッチを入れたとたん羽根が外れるんだ! 危ないったらないじゃないか。

これは苦情だ! 苦情を言ってやる!
コールセンターはどこだ?
ここに書いてある電話番号か?
かる子 うぷぷ、
部長、ちっちゃい羽根がおでこのアブラにくっついたままですよ?
富士 もしもし! お宅の扇風機どないなっとんねん、
いきなり羽根が取れたで、ワレ!
かる子 部長~、何でこういうときだけ関西弁になっちゃうんですか?
もう本当にノリで生きてるんだから……。
富士 あんた、誰やねん? はーっ? 受付?
今、コールセンターで分かる人間がいない!?

何言うてんねん。何でコールセンターで対応できる人間がおらんねや! 寝言は寝て言えや。
とにかく話にならへんから、もっと上のモン、出さんかい!
かる子 あ、内線電話!
うちの部署に受付から内線なんて珍しいですぅ~。

もしもし…。はい、確かに富士はおりますが、今は総務ではなく情シス部なんですが…。ええ、まあ、責任者は責任者です。

そうですか、お客様から電話が…、ですが今は別の電話に出ておりまして、よろしければ私が代わりに承ります。

……もしもし、お客様 お電話代わりました新と申します。
富士 おい! ワレが責任者か?
お宅の扇風機いきなり壊れたで! どないなってんねん!
羽根が顔に当たって痛かったから、慰謝料出してもらうで?!
かる子 す、すいません。少々お待ちを……。

部長~。
血圧高めなおじさんからお電話ですが、どうしましょう~(泣)。
富士 なんやて?いったいどこのどいつが・・・。
かる子 あれ? 部長? お客さんと同じ声!
富士 なんでお前が出てんねん!?
い、いや、かる子君、何をしているんだね。

ってことはこの扇風機、うちの製品だったのか!?

むむ、いやいや、そんなことよりも、この役に立たないコールセンターが
うちの会社の顧客対応ってことか!?
かる子 部長~なんでお客さんのクレームが
うちの部署にかかってくるんですかぁ(泣)。
富士 ゴホン! 我が社にはお客様対応のコールセンターがあるはずなんだが、一体どうなっているんだね?

こんな対応をしていたらお客さんの評判はガタ落ちだ…。
かる子 そうですよ。コールセンターって言ったら、
今やCRM(Customer Relationship Management)なんて言って、
情シスとも無関係じゃないですよ。

私たちで調べてみましょう。
富士 そうだ、飲み屋でよく一緒になる子居 戦太(こおる せんた)クンが確かウチの会社のお客様相談室で働いていると言ってたはずだ。

まずは、それとなく、話を聞いてみよう。

…そして退社後

かる子 ここって駅前の赤ちょうちんじゃ……、
こんなところにコールセンターの方がいるんですか?
富士 うむ、元営業マンの奴は、帰りがけにここによるはずだ。
なんといっても赤ちょうちんはサラリーマンの情報交換場所だからな。
かる子 ホントですかぁ?
とかなんとか言って。また自分が飲みに来たかったんじゃないですか?

戦太
あっ、富士さん! 今日はちょっと遅かったですね。

お! 今日は女性同伴、デートですか?

やりますねぇ~。
富士 どうだ羨ましいだろ。
かる子 ちょ、ちょっと部長、否定してくださいよぅ~。って
そもそもそんな話しにきたんじゃないでしょう。
富士 ハハハ。ところで子居クンは、コールセンターに配属になったよね。
ちょっと話を聞かせてくれないか?
戦太 コールセンターねぇ。聞こえはいいですが、実際のところ社員は僕だけで、あとは派遣社員が2人いるだけなんですよ。

おかげでおちおち食事にも出られないんです!
かる子 あ、それでヘッドセットをしたまま飲んでるんですね~。
戦太 いや、まあ、実際は無線じゃないから、このヘッドセットをしていてもお客さんの電話は取れないんですけど。

まあ、心意気というか、外せなくて……。
富士 うーん、それは大変だね。
そんなんでウチの顧客サービスは大丈夫なのかね?
戦太 大丈夫なわけないですよ!

先日だって、派遣の担当者が受けたクレームの内容が僕に伝わっていなかったので、翌日カンカンに怒ったオジサン
直接会社に「扇風機の羽根がとれて顔に当たった」って
怒鳴り込んできて大変だったんですよ~!
かる子 あれ? どこかで聞いたような話ですねぇ。
富士 う、うむ、そのオジサンの気持ちも分からないでもないな。
そもそも何故そんな状況のままなんだね?
戦太 社長が「売り上げに繋がる部署でもないから」って、まともに取り合ってくれないんですよ。

クレーム処理なんて、そんなにシステムを導入してまでやるもんじゃないって甘く見てるんですよ!
かる子 ええ~! でもキチンとクレーム処理ができないようでは、ネットでの評判も心配ですよね。
ウチの会社のイメージダウンにも繋がりかねないですよね。
富士 いやいや、社長だって最近はITの活用に興味を持ち始めて、私に情報システム部の立ち上げを任命したくらいなんだ。

この問題にしたって以前とは違って理解してくれるはずじゃないかな。
戦太 本当ですか? もう、非常にこの問題は重要なんです。

食品メーカーでは、クレーム処理に失敗して大打撃を受けているところ多いみたいで、トラブルやクレームへの対応に力を入れる企業が増えているんですよ。
クレーム処理すら満足にできないと危機管理のできない会社って言われちゃいますよ。

今やCRMはVOCに発展して、
利益を生むシステムになりつつあるっていうのに……。
富士 VOC?
CRMならなんとなくわかるが、VOCっていうのはなんだい?
戦太 えっと、じゃあ少し説明しましょう。

クレーム処理だけじゃない!!直接利益を生むVOCとは

製品に対する問い合わせや要望はもちろん、クレームであってもそれは重要な“お客様の声”

これをCRMによって蓄積された応対履歴の中から、顧客の要求していることを探り出すことができれば、企業にとって大切な財産になるはずだ、というのがVOC(Voice of Customer)の考え方なんです。
これを利用して営業戦略や製品開発などに活用する企業も増えています。

VOCを集め、分析することで単に問い合わせに応えたりクレーム処理を行うだけだったコールセンターが、「利益を生み出す」部署にも変身するのです。



富士 へえ~。コールセンターが役に立つとは思ってたけど、
利益に直結するのか。
それは大変、我が社もがんばらないと!
戦太 まあ、もちろんそのためにはVOCをにらんでCRMのシステムをきちっと作っておかないとだめだけどね。
かる子 えっと、CRMってかる子ちょっと勉強しましたよ。

こういうシステムですよね。
私なりに理解したCRMを言ってみてもいいですか?

かる子の予習・復習! 誰が、いつ、どこで受けても素早く対応できない企業は失格?

CRMは電話だけでなく、ホームページやメール、Faxなどそれぞれのアプローチでのクレームや問い合わせに関しても一元管理を行うもの。

CRMでは、誰が対応しても顧客に満足してもらえるシステム作りが重要になるんですよね。そのため、応対の際に確認する項目などをマニュアル化し、必要な項目を聞き逃さないだけでなく、同じ顧客が再度問い合わせてきた時にも、同じ事を繰り返し聞くことなく適切な対応ができるようにしなければならないんですよね。

例えばメールでの問い合わせナンバーを顧客に知らせておいて、次に電話で問い合わせを受けた場合でも、ナンバーで履歴を照会すれば、それまでの対応を把握することができる、そんな感じですよね。

「情報の共有」ができれば「担当者が不在でわかりません」といったこともなくなるし、さっきの部長みたいな顧客のストレスは軽減されるわけです。

何より情報が均一化されて一部の社員に力量によって対応が異なる、そんなことも防げるようになるんですよね。

戦太 おっ、新さん、勉強してますね。
CRMのメリットはまさにその通り!

当たってますよ。
富士 ふーん、なるほど。でもウチなんか人数も少ないのだし、
FAQを充実させるだけでも、今よりマシになるんじゃないかね?
戦太 いやいや、
FAQって、そんなに簡単なものじゃないんですよ!
やっぱりそこが誤解されているか…。

ちょっと聞いてください!

軽視できないFAQ!

FAQってそれこそExcel表でできてしまったりするから、みんな簡単に作れるものって思いがちだけど、そんなに簡単なものじゃないんです。

製品ごとにクレームや問い合わせ内容も変わってくるし、例えば同じ現象のクレームがきていても、違った言葉でデータ入力がされてしまったら検索するときに役に立たない……。
きっちり初めに設計をして、体系立てて作っていかないと意味がないもの。

ほら、よくFAQは作ったものの使われていない……
なんて話を聞きませんか? それはこの設計が間違っているから。

VOCをにらんでいるなら、なおさらFAQはそれ相当の体系立てをして作っていかなければならないのです。



富士 なるほど、今やCRMは企業に必須のシステムで、しかもどうせならVOCを目指してきちっとFAQから組み立てた方がいいってことなんだな。
戦太 CRMが導入されれば、お客様への提案や顧客サービスも積極的に行えるんですよ。

たとえばこの店では、大将が小耳にはさんだ“顧客情報”をパソコンで管理しているんですって。

先日も、息子の1歳の誕生日におみやげ用の鯛のおかしら付きの刺身の盛り合わせを持たせてくれましたし、富士さんのお通しは肝臓をいたわるおつまみでしょう?

顧客満足度は我が社より圧倒的に高いはずですよ。
かる子 そうですか……。
またしてもウチの会社は世間に遅れをとっているのですね……。

でも、かる子はCRMひいてはVOCの重要性をひしひしと感じています!

でも実際に導入するにはどうしたらいいんでしょう……。社長を説得するためにも何かよい製品はないですかね。
戦太 僕がこっそり調べたところによると、ウチみたいな会社には、富士通の「BroadChannel」がいいみたいですよ。
CRMの老舗と言っても過言ではないし、コールセンターから基幹業務まで
ひっくるめて構築できる企業は貴重でしょうね。

それに今は企業のいろんな課題やニーズによる製品導入をパターン化し、顧客のレベルに合わせてタイプを選べる「型決めソリューション」があるので、CRMに詳しくない担当者でも、どれを導入すればいいのか一目瞭然だとか……。

もちろん、システムが軌道に乗るまでのサポートもバッチリ!
「企画から構築、さらに運用まで」の一貫したサポートが受けられるんだって。
富士 よし! 早速明日から情報収集を始めるぞ!
かる子 そうですね、これで、我が社ももう
居酒屋さんには負けませんよ!
戦太 だといいんだけどね……。

でも期待してます!
冬場 おっ、CRMの情報収集ですね、明日朝一で着手しますよ。

腕が鳴るなぁ~
かる子 あれっ冬場さん!いつの間にこんなところに……!

…翌日

冬場萌の離席中にかる子が電話をとると、電話の主は冬場 行きつけのホビーショップだった。

「天王堂から、冬場様に最適なフィギュアが入荷したとお伝え下さいませ。『紅葉のように鮮やかな赤のエプロンを着用したメガネメイドシリーズ、ちょっとメガネがずれた限定モデルが登場したんです。今回だけの機会ですので是非ご来店ください』と。」

そのメモを見た富士部長が一言……

おもちゃ屋CRMを導入する時代なのか・・・
富士

第3話へつづく

[第3話] 情シス部、鎖国体制でシステム選定?! 会計システム界の黒船がやってきた?!の巻

今回のポイント

かる子のかる~くおさらい

  • クレームも使い方を変えれば会社の財産に変身!

    顧客からの大切なメッセージとして分析すれば経営にも役立つのね

  • 誰が、いつ、どこで受けても素早く対応できない企業は失格?

    専任の社員以外対応できない会社では、顧客にも社員にもストレスが!

  • FAQはしっかりと!

    VOCの第一歩はFAQから始まります!
    まずはきちんと体系立てたシステム構築を!

ふゆば萌のもえあがリンク

部長と新のために、参考になるページをジャララッと検索しました。
このお話にちょっとでも“もえた”方に、よく効くページです。

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