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Webセミナー第3回
GLOVIAアラカルトセミナー開催

−−実施基準のポイントとプロジェクト取り組みの勘所を具体的に解説(前編)

2007年2月8日、ベルサール三田で、GLOVIAアラカルトセミナー「ユーザー視点で解説する内部統制と会計システムのあり方」を開催し、実施基準に対するユーザー視点での読み方や対処の方向性など、具体的な事例を交えながら紹介しました。当日行われた内容をレポートいたします。



実施基準のポイントと富士通の取り組み事例を講演

KPMGビジネスアシュアランス株式会社
執行役員 マネージングディレクター

根本 秀人

セミナーでは、最初に「ユーザー企業から見た実施基準の読み方と実務的課題」と題して、KPMGビジネスアシュアランスの根本秀人氏が基調講演を行いました。根本氏は「最終的には監査人が、第3者の視点で評価を行います。対監査人との対応という視点で見ると、監査基準がまとめられている実施基準の『3.財務報告に係る内部統制の監査』の中には、経営者評価の過程において、企業が押さえておくべきポイントがちりばめられています。」と述べました。

また、内部統制の整備ではどうしても文書化に焦点が当たりがちですが、全社的統制への力の注ぎ方で工数が変わってきます。こうした観点から、根本氏は内部統制報告書の基本となる「1.内部統制の基本的枠組み」および「3.財務報告に係る内部統制の監査」を中心に説明、そのうえで、企業は何をどこまでやればいいのかを解説しました。

根本氏は最後にまとめる形で、「(1)2008年3月期において、決算財務報告プロセスの運用評価を実施することが理想(2)まずは手足を動かして経験を積むこと(3)全社的統制の評価活動に早急に着手すべき(4)業務プロセス統制の評価には経理関連情報の鳥瞰図的な把握が先決(5)実施基準の例示事項は評価指針になる場合があるので要注意(6)2年後にはモニタリング活動の強化が必要」と実質的な対応ポイントを挙げて講演を終えました。


富士通株式会社
The FUJITSU Way 推進本部長代理

池本守正

次に、「富士通の内部統制プロジェクト推進における取り組みと課題」と題して、富士通の池本守正が報告しました。富士通では2005年10月に、グローバルな効率性を目指した全社活動として「Project EAGLE」をスタートさせました。対象企業は、業務プロセスも含めた全統制を行う71社、日本版SOX法対応で全社統制と決算業務プロセス統制の33社の計104社です。

池本はその内容について「目的は内部統制強化と業務プロセス改革の両方を実現し、成長と利益を上げることにあります。文書化は内部統制強化のためのフローチャートと業務機能一覧、リスクコントロールマトリクス、業務プロセス改革のための業務プロセス改革リストの4点セットで行い、その実現のためのツール、マニュアル類を用意しています」と述べました。

現在、プロジェクトは文書化の終盤でテスト準備の段階にありますが、プロジェクトを成功させるには、(1)プロジェクトチーム編成(2)ITツールの整備と活用(3)マニュアルの整備(4)リーダー育成(5)文書化担当のトレーニング(6)プロジェクト管理(7)社内システムの連携や統一(8)ルール規定の統一、の8つが必要となります。そのうえで、池本は「これらの実行には経営トップのコミットメントが欠かせません」と強調して講演を終えました。


パネルディスカッション~ユーザー企業がまず取り組むべきこと、そして次に目指すべきこと

日経BP社 コンピュータ・ネットワーク局プロジェクト推進部長
(前日経コンピュータ編集長)

田口 潤

富士通株式会社
GLOVIA事業本部 プロジェクト統括部長

渡辺 雅彦

富士通株式会社
財務経理部 テクニカルアドバイザ

俵 一雄
(プリンシパルコンサルタント)

富士通株式会社
コンサルティング事業本部
プリンシパルコンサルタント兼内部統制事業推進室長

小村 元

基調講演、取り組み事例に続いて、パネルディスカッション「記者が聞く!日本版SOX法対応−ユーザー企業がまず取り組むべきこと、そして次に目指すべきこと」が行われました。最初に、日経BP社 田口潤氏が、日経情報ストラテジー誌の調査結果から、現段階で内部統制整備に未着手の企業が6~7割を占めている現状を指摘、どこまでやるかを現実的に考えることが必要になっていると問題提起を行いました。

これに対して、富士通 GLOVIA事業本部の渡辺雅彦は「1年強で理想的な形に持っていくのは困難です。今は販売管理等、基幹業務の文書化を中心に対応を進められています。しかし、この分野では「現行のシステムは正しく動いている」ことを前提として、それを外部に証明するという観点でとらえて最小限の作業に止めるべきです。そして、早く会計システムの対応へと進むことがポイントだと考えています。内部統制の本分は『「財務報告に係る」なのですから」と述べました。

また、富士通 財務経理部の俵一雄は「利益が出ている上場企業は、すでに内部統制ができあがっていると考えるべきです。ただし『できあがっている内部統制を証明すること』ができていないということを前提に、業務効率化でリスクを減らすことが重要です」と強調しました。

統制対象範囲を決めた後の作業で、重要になるのがツールの使い方です。それに対して、富士通 コンサルティング事業本部の小村元は「富士通は文書作成、作成文書をメンテナンスする文書管理/評価支援、監査支援とプロジェクト管理を行うツールを提供、SOX支援ソリューションのライフサイクルマネジメントを実現しています(図1)」と説明しました。


図1.「富士通が提供するLCM for SOX 支援ソリューション」を拡大表示

その後、会計システムに関する議論に移り、ビジネスプロセスを評価・解釈し、財務情報を自動生成する富士通のGLOVIA会計システムに関する解説が行われました。GLOVIAに関して、渡辺は「取引生データをすべて持つFDWH(ファイナンシャル・データウエアハウス)をベースにしており、取引情報のトレーサビリティにより、内部統制を強力に支えます(図2)」と述べました。


図2.「財務データの信頼性を確保し、内部統制を支えるGLOVIA」を拡大表示

※本資料に記載されている機能は予定であり、変更する場合がございます。予めご了承下さい。

最後に、KPMGビジネスアシュアランスの根本秀人氏が「どこまでやるかを決めるのは経営者か監査人です。実施基準や監査基準などに解を求めるのではなく、監査人とやり取りしながら決めていく以外にありません。間に合うかどうかはともかく、新しい制度に前向きかつ真面目に対応していくことが何よりも求められています」と述べました。


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