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内部統制とERPは企業繁栄の土台

合同会社城東ビジネス総研 主任研究員
中小企業診断士  阿部 将美
[2007年6月19日掲載]

ERPへの流れ

業務ごとに別れているシステムでは、情報を業務ごとに取り出すことになりますので、企業全体の動きを正確にとらえることができません。しかし、業務ごとのシステムをひとまとめにすれば、全体を捉えやすくなります。全体を正確に捉えることができれば、経営や管理に役立つデータが手に入ります。
そこで、これまで比較的規模の大きな企業では、基幹業務システムを自ら開発して利用してきました。
いまでは、その情報システムをERPに置きかえる企業やERPを次世代の基幹業務システムとして検討する企業が増えています。
マスターが一元管理されていないシステムでは、業務部門ごとにマスターをつくりますので、メンテナンスが二重・三重の手間になります。さらにデータの連携がとりにくく、債権債務の相殺処理などがうまくいきません。
IT化の目的が現在では、業務効率化やコストダウンから、より戦略性を帯びたものへと変化しています。企業間競争が激化している環境ですので、主力とする製品の製造から在庫・販売・サービスまで、事業計画通りにいっているのか、うまくいっていない場合にはプロセスのどこに原因があるのか、いち早く掌握して対応しなければなりません。
ERPの導入することによって、いつでも必要な情報を迅速に得ることができますので、経営資源に関する情報を戦略的に活用できます。


ERPは内部統制の必須ツール

いま話題に上っている「内部統制」は、大企業だけの問題ではありません。間もなく企業規模に関係なく適用されることになるだろうといわれています。
すでに、NPO(特定非営利活動法人)である内部統制評価機構(ICAO)が2007年4月に、非上場企業を対象に内部統制の整備状況の認定制度を開始しました。内部統制の有効性を診断する独自の評価基準を策定し、それに沿って整備状況を判断するものです。優良な企業に対しては認定マークも付与することになっています。
「企業の目標に達成する仕組みをどう作り、経営者の責任をどう果たすのか」ということが内部統制です。企業は目標をかかげ、利益を実現し、企業を繁栄させ続けなければなりません。
「内部統制」は管理サイクルの「計画」、「実行」、「統制」の「統制」部分です。計画のない管理はありません。統制は経営者および管理者に求められる機能です。仕組みとして統制を企業全体に広げたときに、「内部統制」といういいかたがされています。
この「内部統制」がしっかり行われていない企業の、コンピュータデータは信用できません!
標準化・手順化でミスを防ぎ、コンプライアンスやリスク管理などに取り組んでいかなければなりません。
内部統制を成功させるにはERPが役立ちます。マスターの一元管理やデータの改ざんを防ぐ仕組みがあるからです。内部統制に取り組み、信頼できるERPデータを確保する、そのデータから経営者・管理者に必要な情報を取り出し、活用するわけです。
「内部統制」とERPは、企業の繁栄を維持するためにあるのです。


著者プロフィール

阿部 将美 (アベ マサミ)
中小企業診断士

1943年9月 東京都出身
1976年 中小企業診断士(商業部門)登録

合同会社城東ビジネス総研 主任研究員
中小企業大学校客員講師、中小企業事業団指導部登録指導員、栃木県登録特別診断員
CMC株式会社クロス・メディア・コンサルティング 代表取締役
公的診断等(自治体等の商工担当窓口からの依頼:商店、工場、商店街、卸団地、協同組合等)及び講演(情報ネットワーク、商業革新、創業支援、新規事業立上、マーケティング戦略)などを担当。

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