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「失敗しない」ERPシステム構築法
第3回 「まとめ・成功のポイント」

本コラムではERPシステムとは、基幹業務システムのことを指します。

[2007年4月10日掲載]

これまで2回にわたって、経験や事例からみた考察についてお話をさせて頂きました。最終回では、前回までの内容を踏まえて企業様がERPを導入する場合の手順や留意点についてまとめました。

ERPパッケージの導入手順

ERPパッケージはERP実現のためのツールです。以下に、そのツール選択までの手順についてご説明いたします。

  1. ERP導入の狙いを明確化する
    • 経営方針の確認(全社最適)
    • スピード経営の実現(決算の早期化)
    • 業務の簡素化、効率化(マスタ一元化)など
  2. ERPパッケージの適用範囲を決定する
  3. ERPパッケージの導入方針を決定する
    • 機能追加やパッケージを改修する部分
    • パッケージの業務運用に合わせる部分
  4. ERPパッケージを選定する
  5. 導入方針/スケジュールを決定する

一般に、このような手順になるかと思います。ここで、大切なのは経営方針に添って導入が完了したときに何がどう変わるかをしっかり把握(2.)すること、業務を実現するための道筋があっているかどうか確認(3.)することです。
再三申し上げますが、パッケージはツールですから単に製品自体の評価ではなく、ベンダーのサポート力やメンテナンス力なども考慮し選定(4.)する事が必要です。また、選定にあたっては、3社程度に絞り検討することをお勧めします。検討フェーズは大切ですので、多くを検討対象とすると、検討フェーズが長くかかりプロジェクトが長期化するので注意が必要です。


ポイント1

方針検討にあたっては、企業様を中心に、プロジェクトメンバーと一緒に検討を進める事になります。外部コンサルタントの活用も多いのですが、顧問会計士や監査法人といった利害を継続し共有される関係者の参画がよいでしょう。
また、パッケージ選定にあたりベンダーの参画もあるでしょう。その際には、パッケージの選択肢が複数あること、業種/業務システムの導入実績が多種あり可視化できることが重要です。カスタマイズすればできますだけでは、どうできるかの判断ができません。

ポイント2

経営のためのERPです。目的を明確にして、コストや導入体制といった企業体力を超えないことが重要です。盛りだくさんでやりきれなければ、成果ゼロと言えます。
業務運用を決定したら、システム化する箇所と手作業などシステム化しない箇所のメリハリをつけ無理にシステム化しないことも大切でしょう。

ポイント3

ERPは、一般的に、会計、販売、生産、給与/人事のシステムが揃って導入効果が最大限に発揮できると言えます。しかし、実際にそれらを一気に導入することは企業様の事情に合致しているかどうかわかりません。一気に導入する「ビックバン方式」はコスト面でのリスクも高く、導入期間も長くなります。リスクを低く抑えた段階的な導入「ステップ方式」を採用する事で確実に成果達成する事がよいでしょう。
全社の将来像を描き、どこから導入するか計画を立て進めていくことが重要です。

以上、3回にわたりお話をさせて頂きました。一気に、満点を求めずに着実に改善を加え企業理念にそったERPを導入頂くためのご参考になれば幸いです。

著者プロフィール

佐々木 公也 (ササキ キミヤ)
株式会社富士通中部システムズ
1981年 富士通株式会社 入社 製造業様フィールドSE
1995年 (株)富士通東海システムエンジニアリング(現 富士通中部システムズ) 転社
1998年 同社 東海システム事業所にて、地場中堅企業様向けに基幹業務パッケージを適用したシステム構築の導入に従事。
2002年 同社 ERPソリューション部に異動し、中堅企業様向けERPパッケージの適用推進~サポートを担務。
社内外のオープンパッケージを吟味、評価し地域のお客様のサポートを実施。
以降 同担務を中心に現在に至る。
担当企業様の多くは、ITの専任要員が設けられていない企業様が多く「お客様の現状と課題を自らが感じ、効果を伴に実感する」をモットーに、具体的に提案・提言型のサポートを行っていくように、取組んでいます。

「失敗しない」ERPシステム構築法

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