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このページの情報は、2002年に掲載されたものです。
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激変する経済環境に柔軟に対応する会計ソリューションの要件 1

激変する経済環境に柔軟に対応する会計ソリューションの要件

ユビキタス環境の普及とメモリーコストの劇的な低減は、企業会計の仕組みを大きく変えつつある。
会計ソリューションの進化は、経理部門におけるより効率的かつ効果的な会計処理を可能にした。
一方で、会計ソリューションに対する要件も年々高度なものになってきた。今後も様々な制度変更や事業再編が予想される中で、将来も有効であり続ける会計ソリューションの要件とは何か。
富士通株式会社 経理部 テクニカルアドバイザ 兼 ソリューション事業本部 プリンシパルコンサルタントの俵 一雄に聞いた。


富士通株式会社
経理部 テクニカルアドバイザ
兼ソリューション事業本部
プリンシパルコンサルタント

俵 一雄

最近の経済環境の変化と、それが企業会計に与える影響を、どのようにとらえていますか。

企業会計への影響を考える際、重要な変化の前提が2つあります。ひとつは、いつでもどこからでもネットワークに接続できるユビキタス環境が整いつつあること。ふたつめが、メモリーコストの劇的な低下です。半導体メモリーの1ビット当たりの単価は、20年前に比べて4000分の1に下がったといわれています。こうした情報技術の変化のスピードに適応できない企業は競争から取り残されてしまう、という認識ができるか否かにより受ける影響の大きさが違ってくるでしょう。

これらの環境変化を受けて、21世紀の企業会計はどう変わるべきか。それには、6つのキーワードがあります。(1)単体決算から連結決算へ、(2)仕訳記帳から取引認識へ、(3)集約情報から明細情報へ、ですが(2)(3)は、表裏一体の関係にあります。従来の会計では、個別取引の内容を勘定科目に集約し、それによって仕訳記帳を行っていました。そこでは、販売チャネルや顧客名、製品名、事業部門などの属性情報は、殆どすべて捨て去られて、個別取引の中身は、通常は認識できない仕組みになっていたのです。

その理由は簡単で、かつてはメモリーの単価が高かったため、大容量のデータを保持することが困難だったので情報集約せざるを得なかったからです。今日、こうした状況は根本的に変わりました。投資金額を殆ど気にすることなく、巨大メモリ容量のデータを蓄積できるようになりました。また分散拠点のデータをインターネット等を使ってたちどころに(安価に)集積できるようになりました。個別取引の内容を明細情報という形で管理することが可能になったのです。これは、GLOVIA/SUMMITの主要機能の一つで、経営管理の質を劇的に進化させることができるようになったのです。

例えば、従来の手法では「何月何日のA地区のB製品売上高」は把握できても、その売上の顧客別・支店別・チャネル別については会計的に把握することができませんでした。明細情報が保持できていれば、いくらでも細かなメッシュ、例えば、どの顧客に売れたか、それはどの販売チャネルなのか、ということを把握することができるのです。オペレーション(事業運営)の現況を詳細に認識することで、予算外事象や異常事象に対するアクション(対策)も素早く実行することができます。

次に、(4)紙伝票から電子媒体へと(5)末処理から即時処理へも、(2)(3)と同様に密接な関係があります。ほとんどの企業が会計情報を電子的に処理するようになりましたが、多くの場合、従来の紙の伝票や帳簿の上で行っていた事務手順(プロセス)をそのまま電子化しただけのシステム化だったのです。こうした従来型ソリューションでは、抜本的な解決は行なえません。

稟議書の例で説明しましょう。従来の手書きの稟議書は担当者から、課長、部長、事業部長(役員)というような順番で逐次上申され承認を求めていくプロセスになっていました。ゴム印を稟議書に押すことが承認の証になっていて、最終決裁者である社長の下に稟議書が届けられるまで1ケ月も2ケ月かかることがありました。このプロセスをただ電子化しただけでは、意思決定のスピードを大幅に短縮することは困難です。

この解決策として、富士通ではフォーラム型の稟議システムを導入しました。ネットワーク上の指定された場所に電子稟議書がアップされると、関係者にメールが自動的に通知され、各承認者は個々に電子決済します。ボトムからトップへという順序は関係ありません。これにより、以前は1ケ月かかっていた稟議プロセスが3日程度に短縮されました。

情報が電子化されたことで、(5)の即時処理も可能になりました。これまでの決算は月末、期末になって1ケ月分(半年分)の伝票をまとめないと決算処理を始めることができませんでした。ところが、紙の情報から電子データになったことにより、取引の発生した時点で会計情報として認識できるようになりました。電子データとして入力さえすればよく、後のデータ処理(分類・仕訳・配賦等)はシステムに任せることが可能です。発生時点入力には、特定の時期に集中していた入力作業を平準化させる効果もあります。

最後が(6)過去実績から将来予測へ、です。従来の経理部門にとっては財務会計の実績報告が主たる業務で、多くの場合、予算や予測にまで手が回らないというのが実情でした。つまり、「過去の企業の姿」を数値化するためだけにほとんどの時間を費やしていたのですが、そうした企業はいまでも多々見かけます。月次の決算を、翌月の3週間後(月初からは50日後)にようやく把握する。これでは、古新聞を見ながら経営しているようなものです。

更に、従来の多くの日本企業は、メインバンク制度や系列取引に守られて、さほどキャッシュフローに関心を払ってきませんでした。万一、資金がショートしそうになっても、すぐに手当てしてくれる銀行がついていました。しかし、今はそのような経営が許される時代ではありません。先々のキャッシュフローを予測し、もし問題があれば素早く適切に対応する。これができれば、企業が倒産することはありません。その意味で、キャッシュフロー予測は経営管理の究極の目的ということができます。

予算・予測を有効に機能させる前提は、実態を動かしている業務ロジックの正しい把握に基づく現状分析です。セグメントごとの実態を詳細にとらえられなければ、予算や予測を作る意味はありません。GLOVIA/SUMMITは、企業の実態をとらえ、予算・予測の有効な機能の実現をサポートするソリューションサービスです。


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